先週、経済ニュースを眺めていて奇妙な感覚を覚えた。
一方では中国の半導体設備投資が史上最高値を更新したという記事があり、そのすぐ隣では中国の不動産着工面積がまたしても沈んだという記事が出ている。同じ国、同じ月の統計なのに方向性が正反対だ。錯覚ではないかと思い数字を深掘りしてみたが、これは錯覚ではなく、今中国経済が自ら認めている構造だった。政府文書と統計局の発表資料を並べて見て初めて見える構図だった。
これから続くシリーズで扱うダークファクトリーも、1人1エージェント時代も、ファーウェイのスーパーノードも、すべてこの構造の上で起きていることだ。
そこで今回は、華やかな各論に入る前に、今中国経済が立っている場所を数字で押さえておきたい。
PMIの数字一つが示す中国の二つの顔
IBK投資証券のレポートを見ると、8月時点で先端技術製造業の購買担当者景気指数(PMI)は52.9、装備製造業は51.4を記録した。どちらも景気の拡大と縮小を分ける基準線である50を超えている。ところが、同じ時期の消費財製造業PMIは前月比で反発したものの49.0にとどまり、不動産不況の直撃を受ける建設業PMIは46.9まで低下した。
半導体・先端装備側は膨張を続けているが、化学・非金属鉱物のような伝統的な製造業はその逆の動きをしているということだ。
PMIという指標をよく知らない人のために短く説明すると、これは毎月企業の購買担当者に「今月の受注、生産、在庫が先月より増えたか減ったか」を尋ねて作成する指数だ。50を超えれば増えたと答えた企業が多いという意味であり、50を下回ればその逆だ。
つまり、先端技術製造業の52.9と建設業の46.9は、単なる6ポイントの差ではなく、「仕事が増えている」と「仕事が減っている」という異なる世界に属する数字なのだ。
数字一つで経済全体を判断することはできない。しかし、これほど方向が分かれるなら、それは季節的な変動ではなく構造の問題として捉えるべきだ。
K字型二極化とは一体何を意味するのか
「K字型」という表現を、最初は比喩だと思っていた。
アルファベットのKを見ると、上に向かう線と下に折れる線が一つの点で分かれている。今の中国経済もまさにその形だ。
半導体・ソフトウェア・ITハードウェアのような新経済は上へ、不動産・必需消費財・流通・家電・建設のような旧経済は下へと向かう。同じ根から分かれた二つの枝が、異なる速度で遠ざかっているわけだ。
この格差は生産指標にとどまらない。
今年上半期の中国A株(中国本土市場に上場する企業)の業績を業種別に分析すると、全体純利益の増加率に対する寄与度は、IT・メディア・通信が3.45%ポイントであるのに対し、必需消費財はマイナス1.23%ポイント、景気消費財はマイナス0.59%ポイントを記録した。
簡単に言えば、全体の利益増加分のほとんどをIT業種が独占し、日用品や流通などの業種はむしろ利益が減ったということだ。新韓投資証券リサーチによると、今年5月の中国小売売上高は前年比0.6%減少し、2023年以降で初めてマイナス成長を記録した。消費が冷え込んだ時期と、新経済の利益が跳ね上がった時期が正確に重なっている。
輸出入データで見ると格差はさらに鮮明になる
生産と利益指標だけでは実感が湧きにくいかもしれないので、輸出入統計を別途分析してみた。
5月時点で中国の半導体輸出は前年比110.9%増加した。コンピュータ・サーバー輸出は66.1%、スマートフォン輸出は44.3%、自動車輸出は39.3%増加した。逆に、同月の不動産開発投資は16.2%減少した。自動車の国内販売は16.1%、家電製品の販売は15.6%、インテリア資材の販売は13.6%、家具販売は8.7%ずつ減少した。
二つを並べてみると、異常なほど対称的だ。
海外へ向かう先端製品は2桁、時には3桁で伸びているが、国内で消費される耐久財はほぼ同じ幅で減っている。
これが偶然ではなく、一つの経済が二つの異なる需要先に向かって動いている証拠だと思えてならない。
企業一つを見てもK字型が見える
国家単位の統計はなかなか実感が湧かない。そこで、ある一社を例に挙げてみる。
電気自動車メーカーのBYD(比亜迪)だ。
今年上半期のBYDの新エネルギー車販売台数は180万8,511台で、前年同期比15.7%減少した。
ところが、この数字を海外と国内に分けてみると話が全く変わってくる。
海外販売台数は70.7%増の79万2,256台である一方、中国国内の販売台数は約40%も減少した。
同じ会社、同じ製品、同じ四半期なのに、どこで売るかによって成績表が正反対に分かれたのだ。
これは偶然ではなく、これまで見てきた国家単位の輸出入統計と正確に同じ形をしている。
海外へ向かう物量は増え、国内で消費される物量は減る。
一企業の業績表の中に、国家経済のK字型構造がそのまま縮小されて投影されている姿だ。
その反対側には、2023年に流動性危機でドル債の利息を支払えずデフォルトの危機に追い込まれた不動産開発大手、碧桂園(カントリー・ガーデン)のような名前がある。この会社がいまだに業界の象徴として語られること自体が、旧経済側の状況が数年間大きく変わっていないことの証左だ。
BYDの事例は、韓国にとっても他人事ではない。
内需の勢いが落ちた分、海外市場でより攻撃的に価格を下げ、物量を押し出す誘因が強まるからだ。
実際に韓国国内でも低価格の中国製電気自動車のシェアが目に見えて上がっているという報道が続いている。中国の内需沈滞が逆説的に、海外の完成車メーカーにとっては価格競争の圧力として跳ね返ってきている構図だ。
新経済と旧経済、お金が流れる方向が違う
ここで興味深いのは、この格差が市場が自然に作った結果ではなく、政策が直接押し進めた結果だという点だ。
今年、中国中央政府の科学技術支出は4,264億元で前年比10%増加し、老朽設備の入れ替えを支援するための超長期特別国債も2,000億元規模で割り当てられた。
集積回路(半導体)、航空宇宙、バイオ医薬、低高度経済(ドローンや都市航空モビリティのような新産業)といった戦略産業に財政が集中して流れる構造だ。
金融面も同様だ。
中国人民銀行は「科学技術革新・技術改造再貸出」(中央銀行が銀行を通じて特定の産業に低金利で資金を貸し出す制度)の枠を、従来の8,000億元から1兆2,000億元に拡大した。その結果、新規融資はインフラ・製造業・科学技術といった政策支援分野に集中し、不動産と消費部門の融資寄与度はむしろマイナスに沈んだ。
財政、銀行信用、資本市場の三つすべてが一方向にのみ流れているのだから、格差が自然に縮まることを期待するのは難しい。
新質生産力、政府が先に名付けたカード
通常、このような二極化は副作用として扱われ、政府が後手に回って収拾を図るケースが多い。ところが中国は逆の動きを見せた。ネットゼロニュースによると、李強国務院総理が直接関連会議を主宰し、新質生産力の育成とグリーン技術革新を二大軸とする国家発展戦略を確定した。
新質生産力とは文字通り**「質的に新しい生産力」**という意味だが、ここに含まれる産業がまさに半導体・AI・環境エネルギーのように、今PMIが急騰しているその業種たちだ。
つまり、今のK字型格差は副作用ではなく、政府が予め決めた方向に資源が動いた結果に近い。
旧経済を支える代わりに新経済に火力を集中させ、その間に生じる格差は甘受するという選択だ。
新質生産力という表現自体は、アジアトゥデイの分析によると2023年末に習近平主席が初めて提唱して以来、共産党の主要政策決定会議を経て国家の核心産業戦略として定着した概念だ。
その間、宇宙航空・人工知能・バッテリー・先端ロボット・核心鉱物のような未来技術を通じて外部制裁を跳ね返す**「高水準科学技術自立自強」の生態系を作るという方向性が具体化され、今回の第15次5カ年計画では計画全体の骨組みへと昇格した。つまり、今のK字型格差は一朝一夕に出た政策ではなく、2年以上練り上げられた国家戦略が実物経済に反映される過程**と捉えるのが妥当だ。
なぜあえて不動産を救わず、この格差を甘受するのか
ここで自然と疑問が湧く。
不動産と消費を浮揚させればK字型格差をはるかに早く縮小できるはずなのに、なぜそのカードを使わないのか。
理由をたどると二つの要因が重なっている。
一つは負債だ。
2008年の金融危機以降、各国が財政を投じて不動産を支えた結果、最終的に負債だけが積み上がった前例を、中国の政策当局もよく知っている。日本が1990年代に経験したバランスシート不況、つまり企業や家計が借金返済のために新規投資を控え、景気が長期間沈む状況が中国でもすでに部分的に現れているという診断が出ている。地方政府と不動産開発会社の負債がすでに臨界点に近い状況で再び大規模な浮揚策を使えば、短期的な反発は得られても、長期的にはより大きな負債デフレ(借金返済のために消費と投資が共に縮小し、景気がさらに悪化する悪循環)を招くリスクが大きい。(この負債問題はシリーズ5編で深く掘り下げる予定だ。)
もう一つは、技術自立というより急を要する課題だ。
半導体輸出規制のような外部圧力が続く状況で、今資源を旧経済に回せば、新質生産力が狙う技術追撃のゴールデンタイムを逃す可能性がある。
いわば中国政府の立場では、**「苦しいがコントロール可能な二極化」**と「全面的だが負債が増える浮揚策」のうち、前者を選んだわけだ。この選択が正しいかどうかはもう少し見守る必要があるが、少なくともこれまでの政策の流れは一貫して後者を避けている。少なくとも現時点では、成長率の数パーセントポイントよりも負債比率の管理の方が重要な変数として扱われているということだ。
第15次5カ年計画、62章のうち新質生産力が占める重み
この戦略は一度の発表で終わるものではない。対外経済政策研究院(KIEP)の分析によると、2025年10月に開かれた中国共産党中央委員会全体会議で、2026年から2030年までの経済・社会発展の方向性を示した「第15次5カ年計画建議」が審議・通過した。この文書は経済・科学技術・改革開放・社会・安全保障・国防など12分野、49項目で構成されており、2035年までに中国式現代化を基本的に実現するという目標を盛り込んでいる。
ヘロDDの報道を見ると、この計画は全62章で構成されているが、
そのうち第3部全体が「高水準科学技術自立自強の加速化で新質生産力の開発を導く」というタイトルの下にまとめられている。
直後に続く第4部は「デジタル中国建設の深化およびデジタル・知能型発展レベルの向上」であり、ここではAIを産業全般に適用するという目標が別章として扱われる。
5カ年計画の冒頭二つの部を丸ごと技術自立とAI拡散に割いているのだから、これはスローガンではなく今後5年間の資源配分の実際の設計図に近い。つまり、新質生産力は49項目の一つではなく、残りの項目が依拠すべき技術的土台として設計されたと見るのが正しい。
資本市場もすでに新経済の味方だ
財政と銀行信用が新経済に傾く中、株式市場でも同じ流れが繰り返されていた。
エコノミー朝鮮の分析によると、昨年6月の「科創板(中国版ナスダックとされる上海の技術企業専用市場)1+6改革」以降、AI・半導体・ロボットといった戦略産業の技術企業による資本市場へのアクセス経路が広がり、実際に新規株式公開(IPO)による資金調達額も科創板を中心に回復傾向にある。2025年の香港市場は117社の上場と2,850億香港ドルの調達によりグローバルIPO市場1位を奪還し、上海科創板と深セン創業板(同じく技術・ベンチャー企業専用市場)の調達規模も前年比で2倍近く増加した。
注目すべきは、この資金がどこへ流れるかだ。
2026年の中国・香港IPO市場の主役は第15次5カ年計画の直接的な恩恵業種であるテック・先端製造企業であり、中でも商業用航空・宇宙と半導体関連のサプライチェーン企業が最も大きな注目を集めている。
財政、銀行信用に続き直接金融市場まで新経済側にのみ資金調達経路が広がっているわけだ。三つの資金通路がすべて一方向を指しているのだから、市場自身もすでにこのゲームのルールを理解して動いているように見える。
新経済企業の立場では、政府財政、銀行融資、株式市場上場という三つの資金源が同時に開かれているということなので、これより有利な組み合わせを見つけるのは容易ではないだろう。
K字型格差はいつ縮まるか
では、このK字型の二極化はいつ終わるのか。IBK投資証券のキム・イェスル研究員は、この格差の固定化を中国経済の最大の不安要因として指摘し、新経済は政策・信用・資本市場を通じた資金流入が続く一方、旧経済は内需自体の回復に頼るしかないと診断した。
政策が新経済側に流れ続ける限り、旧経済が自力で反発するまで格差が縮まることは難しいということだ。
では、この格差が縮まるシグナルをどこで先取りできるだろうか。
個人的には、消費財製造業PMIと建設業PMI、この二つの数字を毎月確認するのが最も直感的だと思う。
現在はそれぞれ49.0と46.9で50を下回っているが、この二つが並んで50線を回復する時点こそ、旧経済が自力で反発し始めたというシグナルになる可能性が高い。それまでは毎月発表されるこの二つの数字を、シリーズ全体の方向を見極める羅針盤として活用するつもりだ。逆に新経済側のPMIだけが上がり続け、この二つの数字が動かないのであれば、K字型格差は統計ではなく数年続く構造として固まったと見るべきだ。
個人的にはこの診断に一つ付け加えたい。
新質生産力が第15次5カ年計画全体の3分の1近い分量を占めるということは、この格差解消を5年単位の国家計画の優先順位において後回しにしたという意味でもある。
つまり、今のK字型曲線は数ヶ月以内に元に戻る一時的な現象ではなく、少なくとも2030年まではこの形で維持される可能性が高い構造だということだ。
結局、今の中国経済を一つの数字で要約しようとする試み自体が無意味に思える。「中国経済が良いか悪いか」よりも「どちら側の中国を見ているのか」を先に問わなければならない状況だ。
半導体ウェハーの上では世界最高レベルの競争が繰り広げられており、まさにそのすぐ隣の建設現場では数年間クレーンが止まったままだ。
このシリーズで続くダークファクトリー、AIエージェント、ファーウェイのインフラ戦略はすべて、このK字型グラフの上側の線で起きていることであり、その下側の線――バランスシート不況と若年失業のような影――は、後で詳しく見ていくことにする。